利回りだけで決める素人は損!不動産投資の注意点3つ

利回りとは、「不動産購入にかかったお金に対する、1年間の家賃収入の割合」をパーセンテージで表したものです。

例えば家賃6万円のワンルームマンションを1000万円で購入し、1年間運用した場合、12ヶ月ぶんの家賃収入は72万円となります。

1000万円の投資でリターンが72万円なので、物件の利回りは7.2パーセントです。多くの場合、投資物件の利回りはこういった計算で決まっています。利回りの良い物件は魅力的に感じますよね。

しかし、不動産投資を始めたいと思っているなら、投資物件は「利回り」よりも「立地」で決めましょう。

今回は、どうして利回りで決めてはいけないのか、なぜ不動産投資は立地を重視すべきなのかを説明していきます。

注意点1. 不動産の利回りにだまされない!

一見、「利回りが高ければ高いほど、物件の購入にかかったお金をはやく回収できるのだから、とても効率が良い」と思うでしょう。しかし、不動産投資における利回りには、大きな落とし穴があるのです。

不動産の利回りは「理論上の最大利益」

利回りは、多くの場合「投資物件を100パーセント活用しきったときの最大利益」で計算されています。例えば冒頭の例でいうと、入居者が半年で引っ越してしまい、次の入居者が決まらなければ利回りは3.6パーセントまで下がってしまうのです。

高い利回りはたいてい費用を含んでいない

不動産の運営には、各種の保険や共用部分の管理、修繕費用の積立といった経費や税金がかかります。しかし、非常に高い利回りを示している物件では、経費が計算に含まれていないことが多いです。たとえ物件を安く手に入れても、経費がたくさんかかれば利益はあまり出ないということになります。

日本の不動産投資家を悩ませる空き家問題

日本の人口は、基本的に減少傾向にあります。都市部でもマンションや団地の空き家問題が起きているのです。投資した物件を借りてくれる人がいなければ、家賃収入もありません。

注意点2. 不動産を買うときに大事なのは利回りではなく立地!

不動産を買うときは、立地がなによりも大切です。賃貸物件に投資する場合、良い不動産とは、人気があって空き室率が低い不動産のことを指します。戸建てはともかく、マンションであれば人気の高さは立地のよさと直結しているのです。駅前、駅チカ物件は需要が高いため、多少高くても安定した家賃収入を得ることができます。

注意点3. 不動産投資に成功する人は最初に出口戦略を考える

不動産投資をするなら、「出口戦略」を考えてからお金を使いましょう。
出口戦略とは、「最終的にいくらで売るかまで考えて投資する」ことです。

冒頭の例で考えてみましょう。1000万円で購入したワンルームを、7.2パーセントの利回りで10年運用すると、家賃収入は720万円です。このうち、10年ぶんの経費が仮に350万円だとすると、純粋な利益は370万円となります。

不動産は、永遠に同じ家賃で運用することができません。経年劣化や地域の家賃相場に合わせて、長く運用すればするほど家賃を下げないと、借りたいという人が少なくなってしまうからです。ワンルームを手放す場合、購入額の1000万円で売れたら、370万円儲けたことになります。

しかし、もし700万円でしか買い手がつかなかった場合、10年間頑張って投資した利益は70万円になってしまうのです。利回りだけを考えると、出口戦略を見落とし、結果として損をしてしまうことになります。

不動産投資において大切なのは、利回りではなく、「立地のよい物件を購入し、実質的な利益をあげること」です。

また、不動産の投資とリターンの総額を見たときの儲けも重要なので、出口戦略を考えた投資が必要になるのです。立地の良い物件なら、買い手もつきやすい傾向にあります。不動産投資を始めるなら、利回りではなく立地で選びましょう。

不動産投資の初心者が注意するべき立地と利回りの関係

上記では不動産を購入する際に大事なことは、立地だとご紹介しました。

このように物件と立地や築年数は利回りと大きな関係があることがわかりましたね。

ここからは実際に不動産投資をする際に選びたい物件と初心者へのオススメの方法をご紹介しましょう。

不動産投資で気を付けたい災害のリスク

より効率よく収益を上げたい場合は、利回りのよい不動産を安く購入できる先見の目が必要です。しかし、利回りの高さや物件のなかにばかり気を取られてはいけません。

好立地でよい条件のもとで運用されている物件でも、天災などで被害を受けてしまったときには価格はいちじるしく落ちてしまいます。こうしたリスクに対する備えも必要です。

物件価値を第三者の視点で判断しよう

不動産投資を始めると決めたときの状況によっても異なりますが、物件の価値を自分の価値観で判断しすぎないようにしましょう。

例えば、駅近くの物件を購入しようと検討したとき、日当たりや周辺環境なども検討枠に入れるのが大切だと考える人も多いと思います。

しかし、その物件が単身者の入居者が多い場合、日当たりや周辺環境などは関係ないことも多いのです。日中は仕事をしていて家は寝るだけの場所と考える場合や、日当たりよりもとにかく立地がよいという場合も多いでしょう。育児をするわけではないので公園の有無は気にしない人もたくさんいるかもしれません。

このように、自分の理想とする住環境に判断基準を当てはめるのではなく、あくまで第三者として投資家の目で物件を選ぶことがとても大切です。とくにワンルームマンションなどは、入居者の傾向が統一されている場合が多いので、自分の価値観と重ねないように気をつけたいですね。

物件選びに自身がなければ「不動産小口化商品」からはじめよう

立地や価格、利回りなど、幅広い面から考慮して購入物件を判断することは容易ではなく、不動産投資の初心者は物件選びに頭を抱えてしまうかもしれません。 不動産投資に乗り出したいけれど、まだ自らで物件を選ぶのは敷居が高いと感じている人には「不動産小口化商品」の購入もひとつの方法です。

企業が購入した物件を小口化して販売しているので、少ない金額から投資ができるというメリットのほか、不動産投資のプロが選んだ物件なので、安心して購入できるという利点もあります。

不動産投資を始めたいけれど、リスクを考えるとなかなか踏み切れないという人の第一歩としてもおすすめです。

「みんなで大家さん」でも不動産小口化商品を取り扱っているので、物件選びに悩んでいる人は、このようなタイプの商品を検討してみてもよいでしょう。